日本の就職人気企業ランキング2021!損害保険会社が人気

この記事では、これから日本で就職活動をする外国人留学生向けに、2021年卒業予定の就職活動をしている日本人大学生に人気がある企業やその理由をまとめています。他の国とは異なり、日本ならではのユニークな結果となっています。これから日本で就職活動をする外国人の方は是非ご参考にされてみてください。

日本の大学生(2021年卒業予定)の就職人気企業ランキング

新卒学生向けの就職情報メディアのキャリタス就活21が、2021年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象に就職希望の企業についての調査を行っています。そのランキングがこちらとなります。

8位三菱商事総合商社

順位企業名業界
1位東京海上日動火災保険損害保険
2位損害保険ジャパン損害保険
3位伊藤忠商事総合商社
4位三井住友海上保険損害保険
5位日本航空(JAL)空運
6位全日本空輸(ANA)空運
7位ソニー総合電機
9位サントリーグループ食品
10位トヨタ自動車自動車メーカー

参照:キャリタス就活21/人気企業ランキング

基本的には大手企業ばかりとなり、これは他の国においても同じような傾向になると思います。しかし、1位、2位、4位が損害保険会社というのは他の国では考えられないことだと思います。現在の日本の大学生は就職で何を求めているのか、なぜ海外で人気のインターネット企業やメーカーではなく、保険会社を選んでいるのでしょうか。

なぜ損害保険会社が人気なのか?

新型コロナウィルスの影響によって募集人数を減少した企業が多々ある中、損害保険会社は採用募集人数を減らしていないようです。損害保険会社は給与が比較的に高く、安定をしている印象があり、また学校の専攻なども関係なく、幅広い層の学生が応募ができることが人気を集めているのではないかと考えられます。

また、自動車保険の営業がメインだった損害保険は、近年、自動車の需要がなくなる可能性を考慮した上で、地震などの災害時に適用される保険に力を入れているため、損害保険業界はまだ成長性が高いと考えられます。

3つの損害保険会社がランクインすることで、21年卒の就活生は、チャレンジができる職場より安定な就職先を求めていると考えられます。

人気が上昇・低下した企業

今年トップ10にランクインした企業の中にはJALや伊藤忠商事のように毎年人気がある企業もあれば、東京海上日動火災保険などの損害保険会社のように、今年になってランキングが更に上位に上がった企業もあります。

これからは、ランキングの中でも特徴的な5つの企業について詳しく説明をしていきたいと思います。

東京海上日動火災保険

東京海上日動火災保険は、前年の人気企業ランキングでは10位でしたが、今年は1位となりました。この背景としては「平均年収の高さ」や「グローバルな環境」が要因として考えられます。

平均年収の高さ

東京海上日動火災保険では、基本給は他の企業と大きく差はないのですが、各社員がもらえる賞与は年収に大きな影響を与えています。この会社の平均年収は約835万円ではありますが、業績によると1000万円を超えるケースがよく見られます。

入社2ヶ月目の新卒社員に約60万円のボーナスが支給されたことがあり、この点で他の企業よりも収入面で魅力的と言えます。また、給与以外にも、社員には最大10万円の家賃補助が支給されたりするため、福利厚生においても優れており、待遇面で魅力を感じやすい企業と言えます。

グローバルな環境

東京海上日動火災保険は、国内だけではなく、グローバルに事業展開をしており、約45の海外拠点があります。世界の様々な大都市で働くことができるのも人気の理由と言えるでしょう。そのため、働く環境においても、ダイバーシティが浸透し、留学生や海外の方々にも人気の就職先となっているようです。

伊藤忠商事

日本には「商社」というビジネス形態の企業が大きな影響力を持っています。特に「総合商社」と言われる伊藤忠商事や三菱商事、住友商事などは常に大学生に人気がある就職先です。

総合商社とは?
総合商社は、食品、エネルギー資源、機械など様々な商品をグローバル規模で調達を行い、日本国内に限らず世界で販売を行なっています。国に大きな影響を及ぼす大きなプロジェクトもあり、またグループ会社にメーカーや金融会社などもあるため、グルーバルに大きな規模で事業を展開しています。

平均年収の高さ

伊藤忠商事の平均年収は約1400万円となっており、日本の企業の中でも非常に高い水準と言えるでしょうk。新卒1年目でも総合職社員の平均年収は約550万円なので、入社して1年目から高い水準の給与が得られることになります。

様々なスキルの取得

大手総合商社には日本国内や世界から優秀な人材が集まっており、ビジネスのノウハウを学べる環境がそこにあるだけではなく、優秀な人材から様々なスキルを取得できる側面もあります。英語などの語学、ファイナンスなどグローバルにビジネスをしていくためのスキルを学ぶことができることも人気の理由の1つと言えるでしょう。

日本航空(JAL)

航空会社特有の福利厚生

社会保険や交通手当などの一般的な福利厚生の他に、社員用航空券制度があります。この制度は社員が9割引きで航空券を購入することができるJAL特有の福利厚生です。旅行が趣味な学生にとって、とても魅力的に感じる福利厚生であることは間違いありません。

平均年収の高さ

航空業界は一般的な平均年収も高く、その中でもJALの平均年収は約827万円と業界の中でトップクラスとなります。

サントリーグループ

海外進出の成功

日本の大手飲料メーカーと言えば、キリンやアサヒ、サントリーなどが挙げられますが、その中でもサントリーが常に高い人気を集めています。その理由として、社風の魅力が良く挙げられます。「やってみなはれ」という創業者の有名な言葉がある通り、様々な新しい物事にチャレンジをしており、実際に海外への進出も一番最初に成功を収めているのもサントリーです。

非上場企業

サントリーグループは非上場企業であるため、株主のために短期的な成果を出す必要がないことから、長期的なプロジェックトに携わることが可能であることも魅力の1つなのではないでしょうか。

トヨタ自動車

なぜ人気が低下した?

トヨタと言えば、日本で一番時価総額が高い企業であり、世界的にも有名な自動車メーカーとなります。日本の大学生の就職先として現在も10位と高い人気ではありますが、数年前と比べると就活生への人気は少しずつ低下しています。なぜなら、現在の若い層は自動車への興味が減っており、また自動車業界の今後を考えると、必ずしも成長産業とは言えない状況です。自動車への興味を持たなくなった学生が増えれば増えるほど、自動車メーカーに就職したい学生は今後も減少していくかもしれません。

まとめ

コロナショックをきっかけに、2021年卒業予定の大学生は今まで以上に安定性を求めていると言われています。そのため、今後もランキングの上位には安定性が高い企業が入ってくると思います。その他にも、新たな考え方や国際的なコミュニケーションを求める学生が近年増加しているため、三井住友海上火災保険や伊藤忠商事などのダイバーシティや国際的な展開に力を入れている企業が就活生に人気も集めていくと考えられます。

日本で就職をすることによって、ご自身が望んでいるキャリア構築が実現できるよう心よりお祈りしております。

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