誰もが最高の自分を実現できる世界をつくる!Beatrust株式会社

G Talent/GitTapでは、グローバル人材の採用を通じて、多くの企業様を支援させていただいております。エンジニアの採用がますます困難になる中、注目されているのが「グローバル採用」です。しかし初めての取り組みで、なかなか導入まで踏み切れない企業様も多いのではないでしょうか。本特集では「グローバル採用の実情」や「活用のための取り組み」を、グローバル採用の先進企業にインタビュー。グローバル採用をご検討中の企業様に、ご参考いただければ幸いです。第九回目となる今回はBeatrust株式会社 VP of Engineering長岡にお話を伺いますこれまでの記事はこちら)

―貴社の事業内容について教えてください。

 Beatrustは「誰もが最高の自分を実現できる世界をつくる」をビジョンに掲げ、2020年3月に創業したスタートアップ企業です。2023年1月に「全ての出会いを最適化する」というミッションに変更しており、組織内における従業員同士の自律的なつながりと協業を促進し、新たな価値を生み出すタレントコラボレーション・プラットフォーム『Beatrust』を主軸とした事業を展開しています。

企業の成長や拡大に伴い、社員数が増えれば増えるほど、各自の経験やスキルといった人材情報の把握が難しくなり、どこに誰がいるのかわからなくなっている企業を数多く見てきました。それをそのままにしておくと、新規事業の機会喪失、社員のつながりの希薄化、不要な人探しコスト、知見共有の機会減少といった問題を引き起こしかねません。

Beatrustは、こうした課題を解決するべく生まれたプラットフォームで、現時点で2つの大きな機能を提供しています。その一つが、全社員のスキルやパーソナリティを全方位で可視化するプロフィールページBeatrust People」です。横断的かつスピーディーな検索が可能で、チーム構成や組織体制を把握しやすくなります。各自のコンタクト情報も載せることができますから、従業員同士が好きなときに・好きなひとすぐにつながることができ、より “コラボレーション” が生まれやすい環境を作ることができます。

もう一つは、課題解決の導線を作る投稿システムBeatrust Ask」です。これは、社内の専門家や経験者に、業務の中で面した緊急性の高い質問を投げかけることができる社内限定の専用Q&Aサービスです。内容に関係するキーワードを任意で付けて投稿すると、そのキーワードに関係が深い方と自動的にマッチングすることができます。さらに詳しく話を聞きたい場合は、その人のPeopleページに移動することも可能で、所属部署を超えた人とのつながりを生み出す機能となっています。

2023年3月で創業4年目を迎える現在、Beatrustは、社員同士のつながり強化や協業における課題解決の手立てとして、大企業で働く方々を中心に、国内外2万名以上のユーザー様に利用いただいています。

 ―外国籍社員を採用するきっかけは何だったのでしょうか?

創業当初より、グローバルに事業展開を進めていくことを前提としていたため、弊社のミッション・ビジョンに共感して業務でスキルや能力を発揮いただける優秀な方であれば、国籍関係なく採用したいという想いがありました。

実際、創業初期よりプロジェクトメンバーとして手伝ってくれていた台湾出身のエンジニアが正式に社員として参画を決めてくれ、また社外パートナーとしても、イギリス出身のデザイナーとUI/UXの面で協業しながら開発を進めてきました。日本語が堪能な方もいれば、あまり得意ではない方もいるので、相手に応じて日本語と英語を使い分けながらコミュニケーションを図ってきました。

2022年の春頃、エンジニア採用の可能性を広げる目的と、今後の海外展開の準備の必要性が増してきたため、一時的に事業の難易度が上がる可能性はこそあるものの、人数が少ないうちにコミュニケーションの英語化の意思決定をした方がいいと考え、本格的な英語対応に全社挙げて取り組むことを決めました。これを機に、非日本語話者の採用活動にも力を注いでいくことを決め、G Talent様をはじめとする転職エージェントにお力添えいただきながら、積極採用を進めてまいりました。

現在、正社員27名のうち8名が外国籍社員で、エンジニアチームでは9名のうち6名が外国籍メンバーとなっています。ブラジル、アメリカ、スペイン、ドイツ、カナダなど、出身国はさまざまです。

日本在住の方は採用プロセスの面で特に困ることはありませんでしたが、来日前の海外に居る中で面接・採用を進めなければならないケースが発生し、その時は当社として初めてオンラインで最終的な採用判断まで行いました。採用候補者の方とは、採用プロセスのどこかでオフラインで一度お会いすることを基本としていますが、ご本人だけでなく、元上司にあたる方にもじっくりお話を聞かせていただいたところ、弊社の求めるスキルを備えた優秀なエンジニアであることに加えて、お人柄も素晴らしく、人望にも厚い方であることを実感できたので、一度も会うことなく採用を決定した次第です。

一番のメリットは、「英語でのコミュニケーションが定着しつつあること」

―外国籍社員を採用するメリットはどんな点にありますか?

エンジニアチームを中心に、英語でのコミュニケーションが定着しつつあることです。

英語化の意思決定を行ったことを全社員に伝えた際、「それなら、次回からはエンジニアチームのディスカッションも英語で進めた方がいいのでは?」と外国籍のエンジニアの一人が提案してくれました。これがきっかけとなって、それまで日本語で行っていたディスカッションやSlackでのやりとりが、おのずと英語で行われるようになりました。

これまで入社した外国籍メンバーの中には、日本語の習得に自主的に取り組んできた方が多くいますし、現在でも社内で日本語を使ってはいけないということではありません。しかし、英語でコミュニケーションを取ろうという気風が、社員の間で自然に醸成されたのは、柔軟かつ自発的な姿勢で変化に対応してくれた全社員のおかげだと思っています。

外国籍社員の採用は、世界中から優秀な人材を採用する可能性をさらに広げてくれると共に、今後の海外進出という観点から見ても大きなメリットになると思っています。

 ―その逆に、苦労したことや大変だったことはありますか?

 弊社には、外資系企業で働いた経験を持つ日本人社員もいますが、そうした環境に慣れ親しんでないメンバーもいます。一方、外国籍社員の多くは、業務を進める上で問題なくコミュニケーションを図れるレベルの日本語を話せるものの、英語コミュニケーションの方がより流暢に会話できるということも事実です。

特になにも意識しないと日本語話者は日本語で・英語話者は英語でお互い会話して壁やコミュニケーションギャップが生じてしまうと聞いていますが、英語話者がいる場では意識的に雑談含めて英語でコミュニケーションすることで壁が生じにくいようにお互い取り組んでいると思います。
また最近では、英語を学びたい日本人メンバーが、外国籍メンバーにレッスン形式で教えてもらうというように、言語面での歩み寄りに積極的に取り組む姿も見られます。

また、外部の英会話スクールと相談し、社員向けの英語研修プログラムも導入しました。英語に苦手意識を持つ社員や、より英語力を向上させたい社員が、有志で英語力の向上に向けて励んでいます。

シニアレベルの優秀な外国籍メンバーの存在は
揺るぎない事業体制の構築にも貢献してくれる

オフサイトでの一コマ

―外国籍社員の採用後に得られた効果や変化について教えてください。

多様なバックグラウンドや経験を持つ、シニアレベルの優秀な外国籍社員が加わってくれたことによって、これまで以上にそれぞれの強みを活かせる強固な事業体制が整ってきたと思います。

働き方に関しては、各自判断でリモート・出社を自由に組み合わせて働くことが可能な “ハイブリットワーク” を採用していますが、部署ごとにメンバーがオフィスで集まる日を設けて、コミュニケーションを深める時間も大切にしています。必ずしも全員が出社しなければならないということではなく、弊社の社員はみな自己管理をきちんと行える方たちですので、働き方については各自の裁量にお任せしています。

全社としては、今後の事業戦略を共有するオフサイトミーティングや新しく入社したメンバーを紹介する会のほか、不定期ですが全社員でバーベキューを楽しむ食事会なども開催しており、社員同士が交流を深める場となっています。

―G Talentを導入いただいたご感想をお聞かせください。

G Talent様からは、2022年に採用難易度の高いQAエンジニアのリードを1名、ソフトウェアエンジニアを2名の採用に貢献いただきました。

わずか半年ほどの間に、これだけ優秀な人材を採用できたことは、コンサルタントの方が親身になってサポートしてくださったからだと思っています。弊社のビジョンや求める人材像について深くご理解いただいた上で、人材の紹介から採用に至るまでのプロセスを伴走してくださるので大変心強いです。

弊社が求める高度なスキルや経験を備えたエンジニアの採用は、極めて競争の激しい分野だと思いますが、今後もお力添えいただけますとありがたいです。

誰もが最高の自分を実現できる世界をつくるために
チーム一丸となって邁進していきたい

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―今後の展望についてお聞かせください。

大きく2つあります。1つ目は、日本国内はもちろんのこと、世界中の組織で働く人々に対してBeatrustならではの価値を提供していくことです。その第一歩として、2023年からアメリカでのサービス提供開始に向けたの準備を進めております。

2つ目は、特定の企業内に限らず、企業同士の間での協業や、ひいては「個人」のエンパワーメントにつながるような、より広い接点でのコラボレーション環境基盤を構築することです。

これまでのキャリアにおいて個々が培ってきたスキルや経験を最大限活用できる環境をつくることは、誰もが最高の自分を実現できる世界をつくるという、弊社のビジョンそのものです。この実現に向けて、チーム一丸となって邁進していきたいと思います。

―最後に、外国籍人材の採用を検討されている企業の方にメッセージをお願いします。

どのタイミングで非日本語話者の人材を採用するべきかの意思決定は、企業によってさまざまだとは思いますが、なるべく早い段階で行なった方がいいのではないかというのが、我々の所感です。

弊社は、創業3年目を迎えて間もない20人前後の頃に、社内のコミュニケーションの英語化についての意思決定を行いました。話し合いを重ねる中、まだ少し早いかもしれないと思ったこともありましたが、会社の成長と共に、社員数が100人、1000人に増えてから取り組むよりも、30人に満たない今の段階から体制を築いていく方が、トライ・アンド・エラーを重ねながらしっかりと根づかせていくことができるだろうと判断したからです。

その結果、お伝えしたように、英語でのコミュニケーションが定着し始めていますし、2022年11月には、新たに入社した5名中3名が外国籍メンバーであるなど、我々が求めるポジションにマッチする優秀な方々の採用も進んでいます。

特にグローバルでの事業展開を目指されている場合は、早めの段階での採用を検討されるといいのではないかと思います。さまざまなバックグラウンドを持つタレント同士がお互いに歩み寄りコラボレーションする状態は我々がまさにBeatrustで提供しようと考える世界観です。日本発でグローバルに展開しているプラットフォームは多くないと感じておりますが、今後もさらに事業規模を拡大し、顧客提供価値の向上に努めていければと考えております。

インタビューを終えて

まだ少人数の段階で、先を見据え、社内コミュニケーションの英語化を意思決定したBeatrust株式会社。組織の中長期的な成長のために、外国籍人材採用を検討している企業様は、ぜひ本記事をご参考いただければ幸いです。

G Talent/GitTapでは、企業様のグローバル人材採用をご支援しております。各サービスの詳細は、下記バナーからご覧いただけます。またエンジニア採用の悩み、グローバル採用のコツなどございましたら、お気軽にご相談ください。