近年、さまざまな理由から外国人エンジニアの採用が注目を集めています。しかし、外国人エンジニアを採用するにはメリットだけでなくデメリットも存在するため、採用後のギャップを防ぐためにもメリット・デメリットを詳しく知っておくことが大切です。今回は、外国人エンジニアの採用が増えている理由や外国人エンジニア採用のメリット・デメリット、後悔なく外国人エンジニアを採用するポイントについて解説していきます。
外国人エンジニアの採用を検討している企業の方は、メリット・デメリット以外にも情報収集を行いましょう。外国人エンジニアのための転職サービスである『G Talent』が運営する『G Talent Blog』では、外国人エンジニアを採用した企業の紹介や、外国人エンジニアの採用ポイントについてさまざまな情報が掲載されています。企業のリアルな声を知ることもできるので、今回の記事とあわせてぜひ一度参考にしてみてください。
Contents
外国人エンジニアが企業から注目されている理由
近年、多くの企業から外国人エンジニアの採用が注目を集めている理由には以下の2つが挙げられます。
- 日本人エンジニアの不足
- グローバルな事業を円滑に展開するため
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
日本人エンジニアの不足
日本ではITエンジニアの人材不足が顕著です。優秀な日本人エンジニアが圧倒的に不足しているため、外国から優秀な人材を雇うことで不足を補っています。
有名な例をあげれば、楽天やメルカリで働く多くのエンジニアが外国人材です。2018年はメルカリの新卒エンジニアの9割が外国人人材であり、楽天では2012年に社内公用語を英語に設定し、2014年に採用された開発職社員の約8割が外国人でした。
参考:メルカリの新卒エンジニア9割が外国人、インドの次はどの国から採る?/DIAMOND online
グローバルな事業を円滑に展開するため
グローバルな事業を円滑に展開するにも、外国人人材の存在は不可欠です。外国人エンジニアと一緒にグローバルなチームを構築できれば、海外の最新技術やITトレンドをいち早くキャッチアップできます。
外国人労働者と共に海外進出や、海外の顧客に向けたサービスの構築・展開も狙うことができ、グローバルな事業を円滑に進められます。
参考:人材不足を解消!外国人エンジニアの採用方法と採用のメリット・デメリット/採用係長の採用アカデミー
外国人エンジニアを採用する企業側のメリット
企業側にとって、外国人エンジニアを採用するメリットは以下の3つです。
- 外国人エンジニアの採用メリット①|国籍を問わない優秀なエンジニアの確保
- 外国人エンジニアの採用メリット②|グローバルな開発環境の発展・構築
- 外国人エンジニアの採用メリット③|交流を通して社内の活性化が期待できる
外国人エンジニアの採用メリット①|国籍を問わない優秀なエンジニアの確保
日本だけでなく世界中に採用のターゲットを広げることで、優秀な人材の採用確率を高めることができます。日本人のエンジニア数は不足しているため、国内の優秀な人材を探すよりも効率的に優秀な人材を確保できるのが大きなメリットの一つです。
参考:外国人エンジニアを採用するメリットとデメリットーおすすめの採用手法も/xseeds Hub
外国人エンジニアの採用メリット②|グローバルな開発環境の発展・構築
外国人エンジニアを採用すれば、社内で展開している事業を海外向けに発展・構築がしやすくなります。外国人エンジニアが海外の最新技術やトレンド、日本人では思いつかないような発想を社内に持ち込んでくれ場合があるからです。
将来的に、国内向けに事業展開してきたサービスを海外向けにし、グローバルな事業に乗り出す際にも外国人人材は活躍してくれます。
参考:海外エンジニア採用|メリットとデメリット、採用方法をくわしく解説/GALK
外国人エンジニアの採用メリット③|交流を通して社内の活性化が期待できる
異なる文化や価値観を持つエンジニアと一緒に働けば、チームに新しい刺激が加わります。日本以外で働き、生活してきた経験を聞くことで、チームの好奇心のスイッチもオンになるでしょう。
外国人エンジニアとの交流を通じて、同じエンジニアチームだけではなく、社内全体の活性化も期待できます。従業員のやる気やアイデアを引き出すきっかけになるかもしれません。
参考:外国人エンジニア採用~メリットから定着まで完全解説~/connect job
外国人エンジニアを採用する際のデメリット・注意点
外国人エンジニアの採用にはさまざまなメリットがありますが、デメリットも存在するため外国人人材の採用を検討している場合は理解しておきましょう。外国人エンジニアを採用する際のデメリットや注意点は以下の3点です。
- 外国人エンジニアの採用デメリット①|日本文化にマッチしない可能性
- 外国人エンジニアの採用デメリット②|コミュニケーション面のコスト
- 外国人エンジニアの採用デメリット③|就労ビザの取得手続きが必要
それぞれの詳しいデメリットの内容を見ていきましょう。
外国人エンジニアの採用デメリット①|日本文化にマッチしない可能性
外国人エンジニアを採用する大きなデメリットの一つが、文化の違いです。外国人の優秀なエンジニアを採用できても、日本の文化とマッチせず意思疎通がうまくいかなければ仕事が進まず非効率になる場合があります。
さらに、日本以外では転職を複数回行いキャリアアップするのが一般的であるため、海外の人材マーケットから日本企業で働いてもらう際には転職や就労の文化の差も理解してもらわなければいけません。
外国人エンジニアの場合、魅力的な職場環境やスキルアップができる経験ができなければ別の企業に転職されてしまうかもしれない転職サイクルも理解しておきましょう。
参考:外国人技術者とは?取り入れるメリット・デメリットや採用のコツまで徹底解説!/RISE for Business
外国人エンジニアの採用デメリット②|コミュニケーション面のコスト
外国人エンジニアが日本語を理解できない場合は、外国人エンジニアと日本人エンジニアの間を取り持つ人材の確保が必要になったり、外国人エンジニアに日本語を覚えてもらったりするためのコストが発生します。
言語だけでなく異文化理解における対応も必要なケースもあり、日本人エンジニアを採用するよりもコストがかかるのが外国人エンジニアを採用するデメリットの一つです。
参考:外国人エンジニア採用時の注意点とは?海外のメンバーを管理できる最新ツールを紹介/VoicePing
外国人エンジニアの採用デメリット③|就労ビザの取得手続き
外国人が日本で就労するためには就労ビザの取得が必要です。日本で就労可能なエンジニアとして受け入れてもらえるビザ取得には、出入国管理及び難民認定法(入管法)で定められた要件を満たし、申請書類を不備なく揃えて審査を受けなければならないなどの手続きが発生します。ビザの種類も、特定技能1号や2号に加え「エンジニア」として在留資格を取得するものがあります。
ビザが無事に発行された後も、就労ビザには活動できる期間が定まっているので、失効してしまわないように手続きが必要です。外国人エンジニアを採用する場合には、就労ビザ取得の手間や、弁護士や行政書士に相談するコストが発生することがデメリットとなります。
参考:【永久保存版】特定技能とエンジニアの違い~ベトナム人の受入れや直接雇用する前に~/株式会社Joh Abroad
後悔のない外国人エンジニア採用のためのポイント
せっかく外国人エンジニアを採用するのであれば、メリットとデメリットを理解した上で後悔なく円滑に採用をすすめたいものです。ここからは、外国人エンジニアの採用を成功させるポイントを3つ紹介します。
- 日本国内ではなく世界規模での業務の賃金を把握する
- 外国人エンジニアと日本人エンジニアの架け橋となる人材も併せて採用する
- 会社側が日本の労働文化にとらわれないようにする
日本国内ではなく世界規模での業務の賃金を把握する
日本のエンジニアが不足している理由の一つとして、日本におけるエンジニアの賃金が外国と比べて低く設定されていることが挙げられます。特にアメリカやヨーロッパと比較すると2倍程度の格差があるため、外国人エンジニアからすれば日本の企業で働くことはデメリットに感じるかもしれません。
外国人エンジニアを採用する場合は、作業内容や技術に見合った報酬を支払うためにも世界水準の賃金を把握しましょう。世界標準の報酬を支払うことができれば、優秀な人材が確保でき、長く働いてくれる理由にもなります。
参考:【外国人向け】日本で働くエンジニアの給料事情と高収入を得るための方法[グローバルエンジニア2]/Fellowship
外国人エンジニアと日本人エンジニアの架け橋となる人材も併せて採用する
日本語の話せない外国人エンジニアを採用することに、積極的でない企業もまだまだ多いです。しかし、それではいつまでたっても優秀な外国人材を雇い入れることはできません。言語の壁が心配であるのならば、英語でコミュニケーションが取れるブリッジ人材を合わせて採用しましょう。
ブリッジ人材とは、外国人人材と日本人人材の間に入る橋渡しをする人材のことです。言語だけでなく、日本の就労文化やコミュニケーション方法などさまざまなギャップを埋めてくれる役割があります。
参考:ブリッジ人材の役割と必要性|海外進出における課題と人材採用のコツ/Talent Clip Times
会社側が日本の労働文化にとらわれないようにする
IT業界やエンジニアの労働環境では、出社が必要ないリモートの働き方や複数社と契約して業務をするパラレルキャリアが認められている場合があります。日本古来の労働文化に囚われ、リモート環境の整備や柔軟な働き方への理解が遅れてしまうと、優秀な人材から見放されてしまうかもしれません。
優秀な外国人エンジニアの獲得のためには、柔軟な働き方を広げることが大切です。
参考:外国人エンジニアを採用するメリットとデメリット【需要と日本語】/グローバル採用ナビ
外国人エンジニアを採用する方法
外国人エンジニアの採用にはメリット・デメリットどちらも存在しますが、優秀なエンジニアを確保するためにも外国人エンジニアを雇いたいと考える方は多いのではないでしょうか。外国人エンジニアの具体的には採用方法には、以下の4つが挙げられます。
- 自社サイトのリクルートページで募集する
- 外国人エンジニアのSNSからアプローチする
- 外国人エンジニアに特化したエージェントに相談する
- 外国人エンジニアに特化した求人サイトを活用する
自社サイトのリクルートページで募集する
自社独自の採用サイトを用意することで、リクルートページから外国人の人材を募集できます。ただし、この方法は外国でも名の知れた企業でのみ獲得率が高いです。名の知られていない企業であれば、そもそもリクルートページすら見られない可能性も多くあります。
リクルートページで採用活動を行う場合、英語での情報記載や採用の問い合わせに対する返答を英語で回答するなどコミュニケーションコストがかかることも理解しておきましょう。優秀な外国人エンジニアを確保するためには、外国人エンジニアにとって魅力的な待遇を準備することも大切です。
参考:【外国人採用】応募者が集まらないときに見直したい自社求人サイト/YOLO WORK
外国人エンジニアのSNSからアプローチする
外国は日本よりも転職の文化が発達しているため、転職用のSNSであるLinkedInのプロフィールページを充実させているエンジニアが多いです。LinkedInを利用すれば自社が求める人物像にマッチするエンジニアを見つけ、直接アプローチすることが可能です。
ただし、この方法でも自社で外国人とのコミュニケーションがとれる人材を用意したり就労ビザの手配をしたりといったコストがかかる点に気をつけましょう。
参考:LINKEDINで外国人エンジニアを採用するには?/ONETECH
外国人エンジニアに特化したエージェントに相談する
外国人エンジニアの採用に特化したエージェントに相談することで、企業にあった外国人エンジニアを効率よく採用することが可能です。ほとんどの転職エージェントは日本で働くことに興味のある外国人エンジニアのデータベースや就労ビザ取得のノウハウを持っているため、これまで外国人採用の実績がない企業は相談することで悩みや問題を解決することができるでしょう。
ただし、エージェントを利用する場合には採用が決定した際にエージェントに支払うコストが発生します。採用の予算を考慮し、転職エージェントの利用を検討しましょう。
参考:採用手法として転職サイトを使う際のメリット・デメリットとは/株式会社アールナイン
外国人エンジニアに特化した求人サイトを活用する
採用のための予算が少ない場合には、外国人エンジニアに特化した求人サイトを利用するのがおすすめです。転職エージェントを利用するよりも低コストで採用活動を勧められ、多くの外国人エンジニアにリーチできるといったメリットがあります。
『GitTap』は、外国人エンジニアに特化した求人サイトです。グローバル環境で働きたい外国人エンジニアが多く登録しているため、初めての外国人エンジニア採用をお考えの企業様はぜひ一度ご登録を検討ください。
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外国人エンジニアを採用するメリット・デメリットを把握し、事業拡大を目指そう!
この記事では、外国人エンジニアを採用する際に知っておきたいメリットとデメリットをご紹介しました。外国人エンジニアを採用することで、国籍を問わず世界中から優秀な人材が確保できグローバルな事業展開の架け橋になるなどメリットがあります。しかし、日本文化との違いに気を配ったりコミュニケーションコストがかかったりするなどのデメリットもあるので注意が必要です。今回紹介した外国人エンジニア採用時のポイントを押さえ、後悔のない採用活動をしましょう。
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