日本国内では、IT業界の需要の高まりや少子化による労働力不足から外国人IT人材が求められています。そのため、エンジニアなどのIT人材への転職なら未経験の外国人でも成功しやすいです。今回は、未経験の外国人がIT人材への転職を成功させるポイントや就労ビザの取得方法、求人の探し方について解説していきます。
日本での転職活動に不安の方は、転職先の支援だけでなくビザや面接対策などのさまざまなサポートをしてくれるエージェントの利用がおすすめです。外国人IT人材に特化した『G Talent』では、さまざまな言語でのサポートにも対応しています。
Contents
外国人で未経験でもIT人材なら転職が成功しやすい!
IT人材は、未経験の外国人であっても成功しやすい業界・職種です。未経験の外国人がIT人材として転職しやすい理由は、以下の5つです。
- 日本国内でIT人材の需要が高まっている
- 少子化で労働力人口が少ない
- 外国人の労働環境が整備されつつある
- 年齢や国籍などに左右されにくい
- 日本語がうまくなくても働ける
日本国内でIT人材の需要が高まっている
インターネットの普及やAIやIoT分野の発展、さらには5Gの普及など世界的にIT市場が急成長を遂げています。日本国内でもIT人材の需要は高まっていますが、国内で必要とされているIT人材が不足しているのが実情です。
2019年に経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によれば、2030年には約79万人のIT人材が不足すると予想されています。需要が高まる中で供給が追いついていないIT人材を外国人IT人材で補おうとする動きが加速しています。
参考:外国人がエンジニアになるために必要なビザの種類や申請方法と注意点[グローバルエンジニア2]/Fellowship
少子化で労働力人口が少ない
日本は少子化が進み、労働力人口が減少している国です。IT人材に問わず日本の若者だけでは労働力が不足するため、海外から優秀な人材を採用したいと考える企業が増えました。
特にIT人材は、日本のIT教育の遅れや給料が上がりづらいIT業界の多重請負構造などが原因となり、労働力が著しく不足しています。そのため、未経験の外国人でもIT人材としての転職が成功しやすいのです。
参考:IT人材不足はなぜ?経済産業省のデータで解説/コエテコcampus
外国人の労働環境が整備されつつある
企業の中には、外国人IT人材が働きやすいように社内公用語を英語にして日本語があまり分からなくても働きやすい環境整備が行われています。法務省入国管理局では外国人人材の受け入れ促進のために、「高度人材ポイント制による出入国在留管理上の優遇制度」を設けIT人材を含め様々な分野で外国人人材の受け入れを進めています。
国内のこのような働きによって、外国人が働きやすい環境が整備されているのです。
参考:高度人材ポイント制による出入国在留管理上の優遇制度/出入国在留管理庁
年齢や国籍などに左右されにくい
ITエンジニアは、年齢や国籍に関係なく活躍できる職種と言われています。そのため、未経験の外国人でも転職に挑戦しやすい業界です。多くの企業では作業用のマニュアルが整備されており、未経験から活躍しやすいのも特徴です。近年の日本企業では、中国や韓国、ベトナムを始めとし、アメリカや南米出身の外国人IT人材が多数活躍しています。
参考:50代で就ける定年のない仕事とおすすめの資格10選/エイジレス思考
日本語がうまくなくても働ける
一部の日本企業では、日本語ができない外国人IT人材でも働ける環境整備が進んでいます。日本語ができない外国人IT人材と、日本人エンジニアのコミュニケーションを手助けするブリッジ人材を雇う企業もあり、外国人IT人材が困らないようなサポートを完備している会社に転職も可能です。
社内の公用語を英語にして、外国人エンジニアの受け入れを強化している企業もあるため、日本語がうまくなくても十分に働くことができます。
参考:多国籍エンジニアの技術育成を行うブリッジSEに聞いた、ボーダレスな組織マネジメントとは/The BEENOS
未経験の外国人がIT人材への転職を成功させるポイント
未経験の外国人がIT人材になるために、転職を成功させるポイントは以下3つです。
- IT知識やPCスキルをつける
- 基本的な日本語やビジネスマナーは学習しておく
- 日本の文化や価値観に慣れておく
IT知識やPCスキルをつける
未経験であっても、最低限のIT知識やPCスキルは身につけておきましょう。ワードやエクセル、パワーポイントの操作に加え、基本的なタッチタイピングも必要になります。
IT知識をつけるためには、資格の取得に向けた勉強を進めることがおすすめです。日本で就労する際に必要になる在留資格を取得する際には、IT関連の資格を取得しているとビザの発行に有利に働くケースもあります。就労ビザについては、記事の後半で詳しく紹介するので併せて参考にしてください。
参考:IT関連資格での「技術・人文知識・国際業務ビザ」取得/外国人雇用・就労ビザステーション
基本的な日本語やビジネスマナーは学習しておく
日本企業に転職する際は、基本的な日本語やビジネスマナーは学習しておきましょう。転職先のメンバーとコミュニケーションを取る際や顧客の対応には、基本的な日本語が必要になることがあるからです。
IT業界の専門用語やビジネスシーンでよく使われる単語を日本語で覚えておく程度でも、日々の業務がスムーズに進みます。最低限の日本語やマナーは学んでおいて損はありません。
参考:外国人エンジニアを採用するコツとは|採用メリットとデメリットもご紹介/SunWells
日本の文化や価値観に慣れておく
日本と海外では異なる文化や価値観があるため、日本の文化や風習を学び慣れておくとカルチャーショックを受けずに済みます。たとえば、海外ではタイムカードが重要視されていませんが、日本ではタイムカードで出勤・退勤の時間が厳しく管理されています。さらに、日本ではあまり自分の意見を述べず上司の指示に従って仕事をするほうが評価される環境がありますが、海外では自分の意見を積極的に述べ自主的に行動することで評価されるシステムが一般的です。
このような文化や価値観の違いを理解しておくことで、ギャップを気にすることなく快適に働くことができます。
参考:海外勤務の勤怠管理はどうする?注意点や英語対応のおすすめツールを紹介/ビズクロ
未経験の外国人がIT人材に転職するための就労ビザの取得方法
未経験の外国人がIT人材に転職するためには、就労ビザの取得が必要です。取得方法や取得時のポイントは、以下の通りです。
そもそも就労ビザとは
日本に国籍を持たない外国人が日本に滞在しながら活動するには、在留資格が必要です。就労ビザとは、日本で外国人が就労する際に必要になる在留資格のことを指します。
就労ビザは日本で報酬を得て働くために必ず必要になるため、未経験から外国人としてIT人材に転職するためには必ず取得しておきましょう。日本で外国人がIT人材として働くためには、在留資格「技術・人文知識・国際業務」のうち「技術」のビザ取得が必要です。
就労ビザの取得には資格許可要件を満たしている必要がある
外国人IT人材に必要な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務」のうち「技術」のビザを取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 従事する職務内容と関連する科目を大学や専門学校で専攻していたこと
- 日本人が従事する場合と同等以上の報酬を受け取ること
- 10年(職種によって3年)以上の実務経験があること
エンジニアなどのIT人材の場合は、法務省が定めた情報処理技術に関する資格を持っていることで、学歴や実務経験がなくても就労ビザの取得が可能です。そのため、未経験でも外国人IT人材として転職できるチャンスがあります。該当する取得資格を確認したい方は、出入国在留管理庁のホームページをチェックしましょう。
就労ビザの取得手順
就労ビザを取得するためには、業務内容と在留資格を確認し在留資格の範囲内で働ける業務であるかを確認する必要があります。在留資格に適する就労であれば、就労ビザ取得の前に雇用契約を結ばなければいけません。正式な雇用契約締結を行い、就労ビザを取得しましょう。
雇用契約が締結した後に必要書類を準備し、在留資格の変更許可申請を行います。「技術・人文知識・国際業務」を取得するためには住居地が管轄する地方出入国在留管理官署に「在留資格取得許可申請書」を提出する必要があり、資格取得が決定した日より30日以内に行う必要があります。
参考:就労ビザの取得要件|企業の注意点や必要書類,審査期間を解説/第一綜合事務所
ビザ取得までには時間がかかる!
ビザの申請から取得までは、2〜3ヶ月程度の時間がかかることがあります。ビザの申請が遅れてしまうと、入社日までにビザの取得が間に合わない可能性もあるため、できるだけ余裕を持ったスケジュールで、就労ビザの準備を進めておきましょう。
参考:審査には何日必要?就労ビザの在留期間なども詳しく解説/外国人採用サポネット
未経験の外国人がIT人材に転職するための方法
未経験の外国人がIT人材に転職するための方法には、以下の4つが挙げられます。
- 外国人IT人材を採用している企業をネットで探す
- コネクションを利用して外国人IT人材を募集している企業を見つける
- 外国人IT人材が集まるコミュニティに入る
- 外国人に特化した転職エージェントを活用する
外国人IT人材を採用している企業をネットで探す
一部のIT企業では自社のホームページに採用情報を掲載していることもあり、うまくヒットすれば外国人IT人材を探している企業にダイレクトでアプローチできます。ネットを使って、「外国人 転職」「外国人エンジニア 求人」などと検索してみましょう。
企業の採用サイトから直接応募すれば、企業の担当者と直接やりとりしながら効率的な転職活動が叶います。
参考:転職で企業への「直接応募」はアリ? メリット・デメリットを解説/みんなの転職「体験談」
コネクションを利用して外国人IT人材を募集している企業を見つける
コネクションを利用して、外国人採用を行っている企業を見つけることも可能です。すでに日本で働いている外国人の友人にコンタクトをとることで、友人の企業で採用が決まるケースもあります。社内での業務内容や労働環境、条件などについて話を聞くこともできるため、リアルな労働環境を知ることもできます。
参考:外国人採用の6つの注意点!外国籍雇用のリスクと確認事項を解説/YOLO WORK
外国人IT人材が集まるコミュニティに入る
外国人IT求人が集まるコミュニティに入ることで、日本での求人情報や転職活動について情報を仕入れることも可能です。特に近年はオンラインのコミュニティ活動が発達しているので、ネットやSNSなどを通じてコミュニティがないか探してみましょう。
特におすすめのSNSは、LinkedInやWantedlyなどのビジネス系SNSです。プライベートのSNSであるXやInstagramと違いビジネスに特化しており、海外ではビジネス系SNSを使った転職活動やキャリアアップも普及しています。まずはアカウントを作り、どのようなコミュニティがあるのかチェックしてみましょう。
参考:仕事に役立つソーシャルメディア「ビジネスSNS」を使うメリットとは? 代表的なサービス4選も紹介/Gaiax
外国人に特化した転職エージェントを活用する
日本での転職活動は、求人サイトや転職エージェントを利用するのが一般的です。特に日本で初めて働く外国人の方は、職探しだけでなく選考活動やビザ取得のサポートをしてくれる転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントにはさまざまな種類がありますが、外国人に特化した転職エージェントを利用することで、外国人の特性を知った上でグローバル環境の企業を紹介してもらえます。
『G Talent』は外国人IT人材に特化した転職エージェントです。日本で働きたい外国人ITエンジニアの就職・転職活動を力強くバックアップしており、未経験から働ける求人情報も掲載されています。未経験から日本のIT業界に転職したい外国人の方は、ぜひ一度ご利用ください。
未経験の外国人でも日本でIT人材に転職できる!
IT業界は需要の増加に対して人材が不足しているため、未経験の外国人でも転職しやすい環境です。基本的な日本語やビジネスマナー、PCスキルを身につけておくことで、転職を成功させる可能性が高まります。就労ビザを正しく取得して正しい方法で転職活動を行い、未経験から外国人IT人材として就労する道を開拓しましょう。
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