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世界中から、募集ポジションに適した最高の人材を採用する
BNPLのリーディングカンパニー
―貴社の事業内容について教えてください。
当社は「お買い物に『めんどくさい』はいらない。」をミッションに掲げ、お買い物におけるあらゆる不便やストレスを解決することを目指すBNPLサービス「ペイディ」を提供する企業です。BNPLとは、Buy Now Pay Laterの頭文字をとった略称で、欧米を中心に世界各国で急成長を遂げている、新しい後払い決済サービスです。
後払い決済と言うと、日本では指定された日までに都度支払い用紙を使ってコンビニで支払う、あるいは、指定された銀行口座に購入額を振り込むのが一般的ですが、BNPLは、従来の後払い決済とは一線を画するもので、「スマホだけで完結する」「シンプルでスムーズなUX」「手数料無料で分割払いが可能」といった特徴が、世界のBNPLのスタンダードになっています。当社は、これらの特徴を如実に体現したペイディを国内でいち早く提供し、2014年にサービス提供を開始して以来、AmazonやQoo10といった大手EC事業者から中小店舗まで、約70万の加盟店にご利用いただいています。
このサービスが生まれた根底にあるのは、「夢に自信を、心に余裕を持てる世界を作る」という私たちのパーパスです。人々は夢があっても、さまざまな制約により、今叶えるのをあきらめ、将来に先延ばしすることがありますが、私たちは「人は信頼できる」という信条に基づき、想像を超える金融ソリューションを提供することで、人々の今の夢の実現をサポートしたいと考えています。
ペイディの最たる強みは、翌月一括あと払いまたは分割手数料無料の3回あと払いが可能な利便性です。ペイディを使えば、携帯電話番号とメールアドレスだけで与信が完了するので、クレジットカードを使いたくなくても、お客様は欲しい時にお買い物をすることができます。
近年は、Visaマークのある店舗でクレジットカードとして利用できる独自の「ペイディカード」の提供を開始しました。バーチャルカードとリアルカードの両方があり、これらを使えば、ペイディの加盟店以外のECサイトや店頭でも、スマートにお買い物をしていただけます。
私たちは日本におけるBNPLのリーディングカンパニーとして、革新的なお買い物サービスをお客様に届け続けながら、「お買い物のニュースタンダード」を築いていくべく活動しています。
―外国籍社員を採用するきっかけは何だったのでしょうか?
創業者のラッセル・カマーがカナダ人ということもあり、当社では創業当初から多様なバックグラウンドを持つ外国籍社員を多く採用してきました。「世界中から最高の人材を採用する」という方針のもと、募集ポジションに適した、そして一緒に働きたい最高の人材を採用してきた結果、多様な国々のメンバーが集まっています。
現在、全従業員204名中、117名は外国籍社員で、アメリカ、カナダ、イギリス、インド、オーストラリア、イタリア、フランス、ロシア、中国、フィリピン、インドネシアなど、36カ国のメンバーが在籍しています。社内公用語は英語と日本語で、ほとんどの社員が在宅勤務、または世界中からのリモート勤務をしています。マネジメントチームも、カナダ、アメリカ、ハンガリー、イギリス、インド、日本など、多彩な面々で構成されています。
世界に目を向けると格段に広がるのは、優秀な外国人人材に出会える可能性
―外国籍社員を採用するメリットはどんな点にありますか?
私たちは、国籍、性別、年齢、信条、居住地などを問わず、最高の人材を求め、探しているため、世界に目を向け、募集ポジションに必要な要件を備えている人材、そのポジションに最もふさわしい人材を採用してきました。その結果として外国籍社員が多いダイバーシティに富む職場環境になっています。世界中から多彩な人材を積極的に採用してきた結果、非常に優秀な人材が集まってくれました。日本で採用が難しいと言われている職種、例えばエンジニアの領域においても非常に優秀な人材に当社に参画してもらうことができています。世界に目を向けることで当社が求める高度な経験・能力・スキルを備えた方と出会える人材プールが格段に広がり、エンジニア職を例にとると、現在、在籍するエンジニア68名の約9割を占める60人が外国籍社員となっています。
創業者のラッセル・カマーがよく言う言葉に、“Strength lies in differences, not in similarities. (強みは人と同じであることではなく、人と違うことから生まれる)”があります。Paidyは、異なる背景や価値観を持つ人たちが集まり、お互いに刺激し合うことがイノベーションの核心であると信じており、世界中から参画するメンバーによって育まれてきた、類稀な多様性とユニークな文化、職場環境があります。社内では日々さまざまな化学反応が起きていて、組織としてはもちろんのこと、メンバーたちもダイナミックな進化を続けています。
―その逆に、苦労したことや大変だったことはありますか?
苦労したことや大変に感じたことは特にないのですが、外国籍社員に限らず、多様な価値観や考え方を持つメンバーが働く会社であるがゆえ、誰もが理解できるような合理性のある仕組みを作り、合理的に説明することを常に心がけています。
例えば、会社から業務を指示・依頼する時、単に「やってください」と言っても納得して行動に移してもらえません。Paidyの場合、国籍によらず(外国籍社員の場合のほうがその傾向は強いですが)、その業務を担う理由だけでなく、それを行うことによって、会社と本人にどのようなベネフィットがもたらされるのか等、本人の納得を醸成するプロセスが必要で、合理的且つロジカルに説明することが求められます。また、会社からの指示と依頼の線引きを曖昧にしてしまうと、誤解が生じるだけでなく、会社側に大きな負担がかかってしまう場合もあるので、指示であるのか、依頼であるのかも含めて、何事も明確に伝えることを意識しています。
もう一つ、会社全体として注意を払っているのは、国籍などによって「この人はこんな人だ」とラベリングしないことです。多様なバックグラウンドを持つ人たちが一緒に働いていますので、互いの違いを受容すると共に、他者をラベリングしない姿勢はカルチャーとして浸透しています。
ちなみに当社は今年、「Best Places to Work in Japan for 2022」に認定されました。これは、企業文化や成長機会、慣習など、8つの要素に関する社員の満足度および人事制度・運用の成熟度を測り、そのスコアが優れた職場を「Best Places to Work」として認定するグローバルなプログラムです。
この認定にあたって、社員の93%が「Paidyでは民族やジェンダー、宗教や年齢などの個々の違いが関係性に影響しない」と回答したほか、86%が「同僚は、私のアイデアや感情をリスペクトしている」と回答しており、主にダイバーシティ&インクルージョン、チームワーク、リーダーシップにおいて高いスコアを獲得し、心理的安全性と透明性を持つ職場であると評価いただきました。
ダイバーシティに富む環境 × 柔軟な働き方の相乗効果で、
優秀な外国人人材の採用がさらに活発化
―外国籍社員の採用後に得られた効果や変化について教えてください。
外国籍社員を対象に、Paidyの魅力について調査を実施したところ、「自国で働くよりも、Paidyの多様性に富んだ環境で、さまざまなバックグラウンドを持つ人々と働く方が断然楽しい」「チャレンジングな目標に向けて、みんなで協力して強みを活かし合う環境がある」「多文化で優秀な人が多く、プロダクトとサービスは、とてもユニークで将来性がある」など、好意的な意見が多く挙がりました。また、リモート勤務やフレックスタイム制などをいち早く導入し、柔軟な働き方を実現できたことで、フレキシブルな働き方を求める人材、例えばエンジニアなど、優秀な外国籍社員をより採用しやすくなっていると思います。
多様な国々の社員がいると、当然ながら言語や文化的な違いはありますが、ネイティブが英語を話すスピードが早くて理解できないならゆっくり話してもらうように頼む、あるいは、文化の違いが原因で意図がうまく伝わらないならその旨を相手にきちんと説明するというように、多様なメンバーがお互いを思いやり、気持ちよく働ける環境を作ろうと努力するかぎり、色んな人がいる方が純粋に楽しいですし、学びも大きいです。
CEOの杉江陸が「1日1回、怖いことをやろう」とよく言います。慣れ親しんだことを繰り返すのではなく、何か一つでも、怖いと思うくらい新しいことをしようという意味で、当社にはこのマインドセットが根付いています。メンバーの好奇心とエネルギーレベルは総じて高く、“楽しんだ者勝ち”というカルチャーが醸成されています。月1回程度、オフィスでメンバーが集まる機会がありますが、話は尽きないですね。
外国人人材の採用で大切なのは、トライアル・アンド・エラーの積み重ね
―G Talentに期待することなども含めて、今後の展望についてお聞かせください。
G Talentは、外国人ITエンジニアに特化した転職エージェントですので、当社との相性は抜群であると思っています。コンサルタントの方は、人材のご紹介から採用に至るまで、すべてのプロセスにおいて、スピーディーに対応してくださるのでありがたいです。今後も、募集ポジションに関する情報の透明性を常に保ち、オープンにしてまいりますので、私たちが求める人材像にマッチする方がいれば、ぜひともご紹介いただきたいと思います。
―最後に、外国人人材の採用を検討されている企業の方にメッセージをお願いします。
外国人人材を初めて採用することになった時、さまざまな心配事があると思います。しかし、採用する必要性があるのなら、あれこれ難しく考えずに、まずは採用してみることが大切だと思います。もし何らかの理由でうまくいかなかったとしても、それを失敗と捉えて終わらせるのではなく、そこから学びを得て、もう一度採用してみるという風に、少しずつトライアル・アンド・エラーを積み重ねていけば、自社に最もフィットする外国人人材の採用方法を見出していくことができると思います。
当社でも、採用後に当初の期待とは異なる結果になったことが何度かあります。そのために費やした労力やコストを考えれば失敗かもしれませんが、全力で取り組んだ結果としての失敗は決して失敗ではなく、そこで得られた知見は今後に活かせますし、見方を変えればメリットも少なくありません。2〜3回トライしてみて、それでもうまくいかないなら、あきらめるくらいの感覚で、最初の一歩を踏み出してみることをおすすめします。