日本の企業は採用でどこを見る?面接の対策法も紹介します

日本での生活が短い方や就職のために初めて日本を訪れる方によって、企業の採用面接はとても緊張してしまうでしょう。本記事では、日本の企業ではどこを見るかなど面接を受ける際の対策法を紹介します。面接時に気を付けたいポイント、実際の面接で良く聞かれる質問をまとめているので、日本で初めて面接を受ける方はぜひ参考にしてください。

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日本の企業は採用でどこを見る?

履歴書を比較している様子

採用面接は企業にとってふさわしい人材なのか、共に働く仲間として迎え入れるかどうか見極める場です。海外と日本の企業では、面接時に見ているポイントが大きく異なるため、日本で初めて就職する方は戸惑うこともあるでしょう。しかし、いくつかのポイントを押さえて挑めば過度な心配や緊張は要りません。

そこで、日本の企業が採用面接でどこを見ているのか詳しく解説します。実際に面接官に聞かれていると想定し、面接練習として活用してください。日本企業が面接で見るポイントは、以下の通りです。

  • コミュニケーション能力があるか
  • 時間を厳守できるか
  • 身なりが整っているか
  • 不法就労・入国でないか
  • ストレス耐性があるか

コミュニケーション能力があるか

仕事を円滑に進める上で、コミュニケーションがうまくとれるかどうかは非常に重要なポイントでしょう。入社後に社内で円滑なコミュニケーションがとれないと、仕事に支障をきたす恐れがあるからです。流暢に話せなくとも、しっかり聞き取れているか・スムーズやり取りが可能かどうか・分からないことを聞き返せるかどうか、振り返ってみましょう。

また、面接では「日本の好きなところ」「最近のできごと」などの雑談から、コミュニケーション能力を測っている企業もあります。緊張して言葉に詰まってしまう場合は、積極的に伝えようとする姿勢を見せると良いでしょう。友達と話すようなフランクな言い方ではなく敬語をきちんと使い分けられると、より好印象を与えられるかもしれません。

参考:面接で求められている「コミュニケーション能力」って何?面接で見られる2つのコミュ力とは/ONE CAREER

時間を厳守できるか

カレンダーと時計

海外では就業時間に遅刻していても業績などの結果を重視する傾向にありますが、日本で就職する企業でもそうとは限りません。採用面接では、就業時間だけでなく、会議、休憩など働く上で決められた時間を厳守できる人材であるかどうかを見極めています。

日本では前もって準備したり、時間をきちんと守って行動したりする人が多い国民性があります。時間を守れない人が社内にいると仕事が円滑に進まず、共に働く仲間にストレスを与えてしまう可能性があります。面接時間には余裕を持って到着し、「時間を守る」という姿勢を大切にしていることを伝えられるようにしましょう。

参考:面接当日に気を付けるべきポイント「企業へ行く時間」「受付」「入退出」/いい就職ドットコム

身なりが整っているか

あまりにもカジュアルな装いで面接に臨んだり、清潔感のない身だしなみであったりすると、ビジネスパーソンとしての信頼を損なうことにつながります。入社後にも同じような服装で勤務されると、「大事な取引先に良くないイメージを与えてしまうかもしれない」と判断されることもあるでしょう。

企業から「服装自由」「私服で」といわれた場合でも、ビジネスシーンの服装であることを忘れてはいけません。シャツやブラウスによれていないジャケットを羽織って、サイズの合っているボトムス、スニーカーではない革靴などを履いていくのがベターです。服装自由であっても、ファッション性の高い「普段着」では行かないよう注意しましょう。

参考:面接の時に企業から見られている服装はココ!面接マナーについて徹底解説!/コメディカルドットコム

不法就労・入国でないか

面接のイメージ

日本では、不法に滞在している者、働くことが認められていない者、現在の在留資格で認められた範囲を超えて働いている者を雇ってしまうと、その事実を知らなくても罰則の対象となります。企業側は、罰則のリスクのある人材や怪しい人材は、もちろん雇いたくはありません。

企業から不法就労でないことを確認するための書類提出を求められた際は、きちんと応じるようにしましょう。書類に漏れがあったり提出を拒否したりすると、適法で在留していても疑われてしまいます。また、自分のビザの種類や就労制限についても良く理解しておくと安心です。

参考:外国人を面接する際に覚えておきたい5つの注意点/jopus biz

ストレス耐性があるか

海外で働くというのは簡単ではないため、合わないと感じると辞める方がストレスにはなりませんが、採用側はそうではありません。「すぐに辞めそうな人材」は必要なく、ストレス耐性が低いと判断されると選考通過の可能性をグッと下げてしまいます。面接時にストレスを感じるような質問を投げかけられることもあっても、落ち着いて答えるよう心がけましょう。

また、面接時の貧乏ゆすりや話出す前の舌打ち、不機嫌な表情は出さないのがベターです。このような行為は日本でマナー違反と感じる人が多く、「仕事中の態度も悪いだろう」と良くないイメージを連想させてしまいます。面接時では、場の空気を重んじる日本ならではのマナーも頭に入れておきましょう。

参考:ストレス耐性を面接で聞く意図と答え方のコツは?耐性が高い人の特徴3つも/Geekly Media

日本での採用面接の対策

面接会場と書かれた部屋

母国の採用面接と同じような対策で臨んでしまうと、せっかくのチャンスを棒に振ることになります。日本でのマナーをしっかり守り、外国人であることを感じさせない振る舞いができれば好印象を与えられるでしょう。

日本での採用面接で特に気を付けたい3つのポイントを紹介します。

  • 遅刻をしない
  • 身なりを整えていく
  • 履歴書は丁寧に自分で書く

これらは日本では最低限のマナーであり、母国のマナーと異なる場合はしっかりと頭に入れて臨みましょう。

遅刻をしない

日本の採用面接では、面接時刻の15~30分前に面接会場の建物に到着することをおすすめします。また、早すぎる来社は企業のスケジュールを乱す可能性があるため、面接時刻の10分ほど前に受付を済ませるようにしましょう。

さらに、遅刻はもってのほかです。当日は、交通機関の遅延や急なトラブルを見込み、時間に余裕を持って行動するよう心がけましょう。万が一、面接時間に間に合いそうになければ、遅れることが分かった時点で企業へ連絡します。間に合わない理由と到着予定の時間を伝え、担当者からの指示を仰ぎましょう。

参考:4社に3社「面接への遅刻は絶対NG」/逆に「許される」場合とは? 謝罪の方法は?/JOBRASS新卒

身なりを整えていく

身だしなみを整えている男性

採用面接へ向かう際、企業から指定がなければビジネススーツを着用しましょう。髪やメイク、髭、爪は清潔感を意識して整えます。大ぶりなアクセサリーは外し小ぶりで控えめなものにするか、着用しないのが好ましいでしょう。腕時計もファッション性の高いものではなく、シンプルなものを着用します。

また、日本ではタトゥーや入れ墨に対して、あまり良くない印象を持っている傾向にあります。見える部分に入っている人は、できるだけ目立たないように工夫しましょう。ただし、タトゥーや入れ墨について聞かれた場合は、正直に答える姿勢も大切です。

参考:就活の身だしなみは超重要!好印象の与え方を男女別に解説/キャリアパーク転職エージェント

履歴書は丁寧に自分で書く

日本のルールでは、履歴書の代筆は基本的にNGとされています。怪我などで一時的に字が書けないなどの特別な理由がない限り、自分で丁寧に書くことが望ましいです。まだ勉強中である資格を「取得済み」と偽ることも、後にバレるとあなたの印象を悪くする原因となります。

また、企業から指定がない場合は、手書きとパソコンで作成したもののどちらでも問題はありません。手書きの文字でアピールしたい、パソコンで作成しスキルをアピールしたいなど、目的に応じて作成方法を選らんでも良いでしょう。

参考:履歴書の言葉遣いは重要!就活で注意すべき敬語の使い方を徹底解説/ハタラクティブ

日本での採用面接でよく聞かれる質問

はてなの形をしたブロック

日本の採用面接では、面接官がさまざまな質問を行い自社との相性を確認します。外国人の場合はできるだけ採用後のミスマッチ防ぐために、いくつかの「よく聞かれる質問」があります。

ここでは、日本の採用面接でよく聞かれる質問5つを紹介します。日本での転職・就職を検討している人は、よく聞かれる質問を把握して面接対策に活用してください。

日本での面接でよく聞かれる質問①|「自己紹介をしてください」

日本の面接では、外国人に限らず「簡単な自己紹介」を求められます。これは、相手に対して分かりやすい言葉で要点を簡潔に説明できるかを見られています。ダラダラと話すのではなく、自分の強みやアピールポイントを伝えられるよう意識した内容にまとめましょう。相手の目を見ながら、笑顔で自己紹介ができればさらに高い評価を得られるでしょう。

参考:【面接対策】印象が良くなる自己紹介を徹底解説!ケース・職業別の例文やNG例も紹介!/バイトル

日本での面接でよく聞かれる質問②|「なぜ日本で働きたいのですか」

母国ではなく日本で働きたい具体的な理由や、日本で長期的に働く意思があるのかを見られています。日本で働きたい理由として「日本の良いところ」を答えてしまうケースが多いですが、面接官は「なぜ日本が好きなのか」を聞きたいのではありません。日本で働きたい具体的な理由や、日本を選択した理由を明確に伝えるようにしましょう。

参考:「外国人留学生向け」面接で「日本で働きたい理由」を聞かれた時の答え方/留学生の就活ナビ

日本での面接でよく聞かれる質問③|「なぜこの会社を志望したのですか」

面接をする男女の試験官

面接でより重要視されているのは、志望動機です。企業への志望度の高さや、入社後の貢献度を見られています。どんな企業でも必ず聞かれる質問のため、自分なりの志望動機を考えておくと安心です。過去の実績からどのような面で貢献できるのか、入社後に実現したいことなどを明確に伝えましょう。

参考:志望動機の面接頻出質問14選!各質問の出題意図を踏まえた回答対策/unistyle

日本での面接でよく聞かれる質問④|「日本にて来て困ったことは何ですか」

日本に来てから困ったこと・辛かった体験などを質問することで問題解決力があるかどうか、日本社会に対するネガティブな面を知っているかを見られています。文化の違いなどから受けるストレスとどう向き合ったのか、その経験から学んだことなどを正直に話しましょう。特になかった場合、無理に話を作り上げる必要はありません。

参考:外国人が日本企業の面接でよく聞かれる質問/SuraPera

日本での面接でよく聞かれる質問⑤|「日本の会社のルールは守れますか」

海外と日本では習慣や文化が異なるため、社会でのルールも異なります。会社ごとに定められたルールも追加されますが、困惑して辞めてしまわないか・帰国してしまわないかを見られています。日本の良い部分だけでなく、日本の文化のルールやネガティブな面の両方を十分に理解し、それらを重んじながら行動できることをアピールすると良いでしょう。

日本の企業が採用面接で「どこを見るか」を知って対策をしておこう

カジュアルな服装で外国人がテーブルを囲んでいる

日本の企業が外国人を採用する際、面接でよく聞かれる質問・見ている部分にはいくつかの傾向があります。頻出する質問や意識すべきポイントを押さえておくと、面接本番で受け答えに悩むことはないでしょう。好印象を与えられると選考通過率が高まり、希望する企業・条件で働ける可能性が上がります。

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