外国人が日本で初めて仕事を探す際には、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか?日本ならではの就職事情や日本企業の対応に合わせた就職活動を行えば、有利に進めることが可能です。
この記事では、外国人の日本での就職事情や日本で初めての仕事探しをする際の注意点、採用面接の注意点、おすすめの仕事探しの方法について解説します。日本で働きやすい仕事を探したい方は、IT業界のグローバル企業が集まる転職エージェント『G Talent』をご利用ください。
Contents
まずは日本の就職・採用事情について知ろう
まずは、日本での就職・採用事情について知ることからはじめましょう。日本ならではの就職市場や採用について知っておくことで、対応しやすくなります。
外国人労働者の需要は高い
日本では高齢化が進み、労働人口の不足が深刻化しています。そのため、外国人労働者の需要は高く、外国人が日本で仕事を探しやすい状況です。
厚生労働省の外国人雇用状況を見てみましょう。厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)によると、外国人労働者数は以下のとおり増加を続けていることがわかります。
上記のグラフを見てわかるとおり、外国人労働者の日本での需要は高まっています。そのため、外国人が日本で仕事を探しやすい状況は、今後も続くと予想できます。
新卒一括採用が浸透している
日本の就職事情について簡単に見ていきましょう。日本では、学校を卒業して最初に就職した人を「新卒者」、就職した後に転職して採用される人を「中途採用者」というくくりで分けます。企業が「新卒一括採用」を行うのは、日本ならではの風習です。
日本では、4月を区切りに学校に入学し、年度が切り替わります。そのため、新卒採用者は4月入社で、中途採用者の採用も年度が切り替わる4月採用の数が多いです。
参考:新卒一括採用とは?日本特有の制度ができたきっかけやメリット、デメリット/MarkeTRUNK
終身雇用の考えが定着している
日本企業では新卒者が経験を積み、そのまま定年までひとつの会社に所属する「終身雇用制度」が一般的でした。勤続年数が長くなるにつれて役職や給与が上がっていく「年功序列制度」が根づいており、若いうちにやめるのは損と言われていたのです。
しかし、少子高齢化が進み労働人口が減少していくと、即戦力になる中途採用者の採用が増えていきました。現在、日本企業では慢性的に労働力が不足しているため、比較的中途採用されやすい状況になっています。
参考:終身雇用は崩壊?実は約半数の企業が終身雇用。その是非と次の時代への打ち手とは/d's JOURNAL
外国人が日本で初めての仕事探しをする際の5つの注意点
外国人が日本で初めて仕事を探す場合、5つの注意点が挙げられます。
- 日本で働くためには就労ビザが必要
- 高い日本語力を求められることが多い
- 日本の習慣やマナーを理解しておく必要がある
- 職種によっては経験やスキルを求められる
- 労働条件や職場環境を事前にしっかり確認する
日本で働くためには就労ビザが必要
日本で働くためには、就労ビザと呼ばれる在留資格が必要です。就労ビザがない場合は、入国管理局に申請する必要があります。申請から発効まで時間がかかるので、就職時期が決まっているなら早めに申請しましょう。
日本の学校を卒業した外国人留学生が、日本で就職活動をする場合はビザの変更が必要です。「留学」のビザしか持っていないはずなので、就労ビザに種類を変更しなければなりません。就職先の業務や活動範囲によって申請すべき就労ビザの種類が違うので、正しく申請してください。
高い日本語力を求められることが多い
日本で外国人が働く場合は、高い日本語力を求められることが多いです。多くの企業が必要とする日本語力のレベルは、日本語能力試験(JLPT)のN1~N2レベルと言われています。日本語会話スクールに通ったり通信教育を利用したりして、日本語力を高めておきましょう。
ただ、最近は日本企業も社内の公用語を英語にするところが出てきました。企業によっては必ずしも日本語力を求めない場合もあるので、求人内容を確認してみてください。
参考:外国人雇用の基本|採用時に確認したい日本語能力や成功事例をご紹介/みんなの採用部
日本の習慣やマナーを理解しておく必要がある
日本ならではの、企業の習慣やマナーを理解しておきましょう。日本は、マナーを大事にする国です。挨拶や礼を欠かさず、「お疲れ様です」などの言葉をしっかりと伝えるようにしましょう。
また、上司や先輩社員などの上下関係が重視され、海外のようなフランクな対応はあまり好まれません。残業を進んでやる人が多いなど、日本ならではの風潮もあります。このような、日本ならではの習慣やマナーをある程度理解しておくと良いでしょう。
参考:日本は異常?外国人が覚えておきたい日本のビジネスマナーとその考え方について[グローバル2]/Fellowship
職種によっては経験やスキルを求められる
職種によっては、経験やスキルを求められることがあります。特に技術系の職種では、スキルが重視されます。IT系の職業などはプログラミングスキルやIT知識などが求められるので、ある程度の知識やスキルを学んでおくと有利です。
参考:プログラミング系のおすすめ資格12選|資格の必要性や取得するメリットなども解説/生涯学習のユーキャン
労働条件や職場環境を事前にしっかり確認する
就職する前に、労働条件や職場環境を事前にしっかりと確認しましょう。求人情報に細かい条件が書いていない場合は、要注意です。
交通費が出ない、休みが少ないなどの場合もあるかもしれません。面接などで詳しく確認しても明確に答えがない場合は誠実な会社とは言えないので、要注意です。
外国人が日本で初めての採用面接を受ける際の3つの注意点
ここからは、外国人が日本で初めての採用面接を受ける際の注意点についてご説明します。
- 提出する履歴書のフォーマットが決まっている
- 面接時は基本的にリクルートスーツ着用
- 面接時間の5~10分前に受付を済ませる必要がある
提出する履歴書のフォーマットが決まっている
企業に提出する履歴書は、日本全国共通である程度フォーマットが決まっています。紙媒体の履歴書は文具店などに売っていますし、ネットでフォーマットをダウンロードすることが可能です。受ける企業の数だけ履歴書が必要なので、手書きはおすすめできません。ネットでダウンロードするか、転職サイトや転職エージェントで応募する際に作る履歴書を利用しましょう。
履歴書を書く際の決まりもあるので、フォーマットについている記入例をよく読んで記載してください。また、顔写真は履歴書のなかで自分の姿を伝える重要な要素なので、写真館などで綺麗に撮ってもらうことをおすすめします。
参考:外国人エンジニア向け!履歴書・職務経歴書の書き方/GitTap
面接時は基本的にリクルートスーツ着用
面接の際は、基本的にはリクルートスーツを着用します。リクルートスーツは、男性も女性も黒や紺のスーツです。
男性は派手ながらのネクタイは避けてシンプルな柄を選び、ワイシャツは白です。女性のブラウスは白や淡い色、ストッキングはベージュなどのシンプルなもの、黒か紺のかかとの低いパンプス、ナチュラルメイクを心がけましょう。男女とも髪形は清潔に整えて前髪や横髪が顔にかからないようにし、女性は長い髪の場合にはしっかりと束ねておいてください。
日本ならではの風習なので、準備が面倒と思うかもしれません。しかし、第一印象は非常に大事なので、リクルートスーツを用意しておきましょう。スーツ売り場でリクルートスーツが欲しい旨を店員に伝えれば教えてくれるので聞いてみてください。
参考:転職活動はビジネススーツで!リクルートスーツとの違いも解説/ルートテック
面接時間の5~10分前に受付を済ませる必要がある
面接を受ける際には、面接時間の5~10分前に「受付」を済ませましょう。また、早く着きすぎてもいけません。5~10分前に、受付で「今日面接を受ける○○です」と名乗ることが大事です。
外国人が日本で初めての仕事探しをするなら!おすすめの5つの方法
外国人が日本で初めて仕事探しをする際の、おすすめの5つの方法をご紹介します。
- 外国人向けの求人サイト・エージェントを利用する
- 希望職種に特化した求人サイト・エージェントを利用する
- 外国人雇用サービスセンターで相談する
- 企業のインターンシップに参加する
- 合同企業説明会・セミナーに参加する
外国人向けの求人サイト・エージェントを利用する
外国人が日本で良い求人を探すなら、外国人向けの求人サイトやエージェントを利用するのがもっともおすすめです。外国人向けの求人が多数登録されており、外国人が仕事を探す際に役立つサポートなども受けられます。
おすすめの外国人ITエンジニア向けの転職エージェントは、『G Talent 』です。外国人ITエンジニアに特化した転職サポートを行っているので、良い求人が見つかる確率が高くなります。外国人ならではの就職の悩みなども相談に乗ってくれるのもポイントです。
求人サイトを利用したい場合は、グローバル×IT求人に特化した『GitTap』がおすすめです。外国人向けIT求人が多数登録されており、多くの求人のなかから優良求人を探せます。
希望職種に特化した求人サイト・エージェントを利用する
求人サイトやエージェントは、さまざまな種類があります。営業職などの職種特化型、介護業界やIT業界などの業界特化型、20代向け、ハイクラス向けなどそれぞれの年齢や年収水準に強みを持つタイプなどです。そのなかから自分に合った求人サイトやエージェントを利用することで、希望条件にマッチした求人が見つかりやすいでしょう。
参考:自分にぴったり合った転職サイトで転職活動を効率よく行おう!/イーキャリアFA
外国人雇用サービスセンターで相談する
外国人雇用サービスセンターは、ハローワーク内にある外国人専用の支援施設です。在留資格を持つ外国人や外国人留学生なら、就職情報の閲覧や就職相談などができます。日本での就職や転職に不安を感じている場合は、ぜひご利用ください。
参考:日本で仕事を探している外国人必見!相談することができる5つの場所[グローバル2]/Fellowship
企業のインターンシップに参加する
外国人留学生なら、企業のインターンシップに参加する方法もあります。インターンシップでは企業で短期間仕事を経験することができ、どのような仕事なのか自分に合っているかなどがわかります。企業側としても、採用する相手と一緒に働いて適性や人柄を見極められるため、積極的に実施している企業も多いです。
参考:留学生インターンシップ制度のご案内/東京外国人雇用サービスセンター
合同企業説明会・セミナーに参加する
外国人留学生向けですが、外国人留学生向け採用イベントを利用するのも良いでしょう。業界や職種、地域ごとなどに合同企業説明会やセミナーなどが開催されることがあるので、目当ての説明会やセミナーに参加してみてください。一度に多くの企業の話を聞けるので、就職活動のはじめの段階で参加しておくと多くの企業情報を得られておすすめです。
注意点を把握して日本で初めての仕事探しを成功させよう
この記事では、外国人の日本での就職事情や日本で初めての仕事探しをする際の注意点、採用面接の注意点、おすすめの仕事探しの方法について解説しました。外国人が日本で仕事を探す際の注意点や仕事探しの方法についてわかっていただけたと思います。
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