日本で仕事を探す際に、給与の高さを重視している方は多いでしょう。人出不足により外国人労働者を広く受け入れている日本ですが、「外国人の平均年収はどのくらい?」「どの職種に就けば高い給料をもらえるの?」と疑問に思っている方は大勢います。
この記事では、日本で給与が高い職種を紹介していきます。給与が高い職種に就くために必要なことも解説していますので、日本で仕事探しをする際の参考にしてください。日本で給与の高い仕事を探したい方は、IT業界のグローバル企業が集まる転職エージェント『G Talent』がおすすめです。
Contents
日本における外国人労働者の平均給与は?
厚生労働省が公表している「令和2年賃金構造基本統計調査の概況」によると、外国人労働者の平均賃金は218.1千円でした。日本における男女合計の平均賃金は307.7千円のため、安いと感じる方もいるかもしれません。日本人の平均賃金は年齢や職種、性別によって差があるため、外国人労働者の平均給与が安いとは一概に言えませんが、低賃金であることの裏には勤続年数が関わっていると考えられています。
日本は年功序列であり、長く務めるほど昇給するチャンスが増えていく仕組みです。このような日本独自の仕組みが、外国人労働者の平均賃金に影響を与えていると予測できます。
発展途上国と比べると日本のほうが給与が高い
不況続きの日本ですが、東南アジアや南米などの発展途上国と比較すると給与水準は高めです。たとえば、2019年版日系製造業における作業員の月額基本給の平均値を見てみると、インドネシアは348ドル、フィリピンとベトナムはともに236ドルと低い水準にとどまっています。もちろん職種や勤務地によって給与は異なりますが、祖国よりも高い給与を得たいと考えて、日本で働くメリットは大きいと言えます。
参考:アジアの労務コスト比較、意外に大きい賃金水準の地域差/JETRO
外国人が日本で仕事を探す!給与が高い職種は?
日本で仕事を探す前に、給与が高い職種について知っておきましょう。仕事内容や就職する方法、平均年収について詳しく解説していきます。
- システムエンジニア・プログラマー
- コンサルタント
- マーケター
- アナリスト
- 通訳・翻訳
- 教師
給与が高い職種①|システムエンジニア・プログラマー
システムエンジニアはシステム開発を行って責任を担う仕事、プログラマーはプログラミング言語を用いて業務を行います。ITエンジニアとも呼ばれ、IT技術の必要性が高まっている日本国内で需要が増している職種です。
システムエンジニアになるためにはプレゼンテーション能力やIT全般に関する知識が必要であり、プログラマーになるためにはプログラミング言語の知識やスキルが求められます。
平均年収:650~750万円
参考:【英語を活かせる仕事35種】選び方やレベル、想定年収まで徹底解説/神田外語学院
給与が高い職種②|コンサルタント
戦略の提言や実行支援などによりクライアント企業の業績改善や成長を支援します。特別な資格や免許は不要ですが、グローバル進出を目指す日本企業が増えている背景から高い英語力が求められる職種です。
コンサルティング案件の需要は年々高まっており、未経験歓迎などの求人も増えています。コンサルタント会社に就職してスキルアップをはかるのが一般的ですが、フリーランスで活躍している方もいます。
平均年収:500~1,000万円
給与が高い職種③|マーケター
市場のニーズを把握し、商品をどのように販売するかを考えて提案する仕事です。マーケターの仕事は単純にものを売るだけでなく、商品の開発から顧客の手元に届くまでのプロセスを担うことが含まれます。
マーケターになるために特別な資格はいりませんが、ビジネススクールを利用するほか、独学でマーケターとしてのスキルや知識を得ておく必要があるでしょう。
平均年収:約500万円
参考:マーケターとは?どんな仕事内容?年収やなり方、必要スキルも紹介/ITプロマガジン
給与が高い職種④|アナリスト
アナリストはいわゆる金融のスペシャリストであり、証券会社や銀行、投資顧問会社などに所属して、収益や経営の状態、国内外の経済、政治情勢などのデータを幅広く調査・分析し、株価の評価や将来の景気の動向を予測します。
金融機関などでは、「証券アナリスト」の資格所得を推奨するケースが増加しているようです。
平均年収:約700万円
参考:アナリストの仕事の年収・時給・給料/求人ボックス給料ナビ
給与が高い職種⑤|通訳・翻訳
通訳とは異なる言語を使う人の間に入って互いの国の言葉に訳して伝える仕事、翻訳とは異なる言語の文章や論文などに使われている外国語を訳す仕事です。通訳や翻訳の仕事をするためには、通訳のエージェントや派遣会社への登録、フリーランスとして働く方法があります。
資格や免許は不要ですが、高い英語力が必要です。
平均年収:400~800万円
給与が高い職種⑥|教師
日本の学校や企業などで英語を教える仕事です。近年の日本はグローバル化が進み、小学校での英語教育が必修化されたこともあり、英語教師の需要は上昇しています。
英語教師として働くためには在留資格「教育」が必要であり、中学校・高校の英語教師になるには「教員免許」を取得しなくてはいけません。小学校や民間の英語教師なら免許は不要ですが、TOEIC700点以上の英語力が求められるなど、募集要項は勤務地によって異なります。
平均年収:約350万円
参考:需要増加中!外国人英語教師の給料や多様な働き方を詳しく解説[グローバル2]/Fellowship
外国人が日本で仕事を探す!給与が高い職種に就くには?
日本で外国人が給与の高い職種に就くためには、以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 在留資格を「専門的・技術的分野」で取得する
- 正社員雇用で就職する
- ITスキルを身に着ける
- 語学力を高める
- 日本のビジネスマナーを身に着ける
- 資格取得を目指す
- 自分を評価してくれる企業に転職する
給与の高い職種に就くためのポイントについて、具体的に解説していきます。
在留資格を「専門的・技術的分野」で取得する
外国人が日本に在留する間に一定の活動が行えることを示す資格が就労ビザと呼ばれる「在留資格」です。「専門的・技術的分野」に当てはまる主な在留資格については、下記の表をご覧ください。
在留資格 | 仕事内容の例 |
---|---|
技術 | 機械工学等の技術者、SE等のエンジニア |
人文知識 | 企画、営業、経理などの事務職 |
国際業務 | 英会話学校などの語学教師、通訳・翻訳、デザイナー |
企業内転勤 | 外国の事業所からの転勤者で上記2つの在留資格に同じ |
技能 | 外国料理人、外国建築家、宝石加工、パイロット、スポーツ指導者 |
教授 | 大学教授 |
投資・経営 | 外資系企業の経営者・管理者 |
法律・会計業務 | 弁護士、会計士 |
医療 | 医師、歯科医師、看護師、薬剤師、診療放射線技師 |
研究 | 政府関係機関、企業等の研究者 |
教育 | 高等学校、中学校などの語学教師 |
在留資格には就労できる資格とそうでない資格があり、「専門的・技術的分野」で取得するということは、就労目的での在留が認められているということです。業務に合った在留資格を選びましょう。
正社員雇用で就職する
企業にアルバイトや派遣社員として採用されるルートもありますが、高い報酬を得たいと考えているのなら正社員雇用での就職を目指しましょう。日本人の労働者を調査した値にはなりますが、雇用形態別の賃金を見ると、正社員・正職員の場合は324.2千円、正社員・正職員以外の場合は214.8千円が平均値です。日本では長期雇用の慣習が残っているため、安定して働き続けるためにも正社員として採用される方がメリットも多いです。
参考:【比較】正社員とフリーターの手取りの差はどのくらい?違いを知って自分らしい働き方を学ぼう/マイナビバイトTIMES
ITスキルを身に着ける
パソコン操作やプログラミングなどのITスキルを身に着けておくことで就職が有利になり、給与が高い職種に就きやすくなります。たとえばシステムエンジニアやプログラマーは日本国内で需要が高まっている職種であり、比較的高額な給与がもらえます。
よりよい条件の企業に入社するためにも、IT系資格の取得を目指すなどして自身のスキルアップをはかりましょう。
参考:年収1000万を超えるITエンジニアの共通点!高年収のITエンジニアランキングなども紹介/HiPro Tech
語学力を高める
日本で給与の高い職種に就くためには、同僚や取引先との意思疎通をはかるために、英語だけでなく日本語の語学力も高める必要があります。社内のコミュニケーションを英語で行える日本企業もありますが、グローバルな環境で働ける企業ばかりではありません。
日本語能力試験の認定レベルにはN1、N2などがありますが、「ビジネスレベル」に該当するN1を持っていれば多くの企業で活躍が望めるでしょう。
参考:N1・N2は必須?外国人が日本で就職する際に必要な日本語力とは[グローバル1]/Fellowship
日本のビジネスマナーを身に着ける
日本企業で働く上で欠かせないのが、ビジネスマナーを身に着けることです。仕事の進め方や名刺交換の仕方など、外国人にとっては馴染みのない日本独自のマナーがあります。日本人の特徴や習慣を知ることで面接などでも円滑に意思疎通できるほか、入社後はクライアントに対しても失礼のない立ち振る舞いができるでしょう。
参考:日本のビジネスマナーや守るべきポイントとは?/JSJのコラム
資格取得を目指す
特別な資格やスキルなしで就職できる仕事もありますが、より給与の高い職種に就くためには、資格取得を目指すのがベストでしょう。たとえばシステムエンジニアやプログラマーは未経験でも採用されるケースありますが、経済産業省が認定する国家試験「情報処理技術者試験」やマイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)を取得しておくことで、エントリーできる企業の幅が広がる可能性があります。
採用後に業務を進めやすいメリットもあるため、希望する職種に合った資格を取得しておきましょう。
自分を評価してくれる企業に転職する
自分の能力やスキルを評価してくれる企業に転職することも、給与が高い仕事に就くために欠かせないポイントです。たとえばグローバルな人材を求めている企業の場合、給与を高く出してくれる可能性は高まります。自分自身のスキルを見直し、どの業界でなら活躍できるのかをよく考えてみましょう。
外国人が日本で給与が高い職種の求人を探すには?
外国人が日本で給与が高い職種の求人を探すためには、下記の方法がおすすめです。
- 外国人雇用サービスセンター
- 大学や専門学校
- 人脈やSNS
- 外国人向け求人サイト
- 外国人向け転職エージェント
自分に合った方法で、希望する求人企業を見つけてください。
外国人雇用サービスセンター
ハローワークには外国人雇用サービスセンターがあり、日本での就労を望む外国人に職業紹介をしています。英語・中国語などの通訳員が配置されている施設もあるため、一度相談をしに訪れてみるのもおすすめです。
参考:外国人雇用サービスセンター/一般社団法人外国人食品産業技能評価機構
大学や専門学校
大学や専門学校に通っている場合、学内の掲示板に張り出された求人をチェックすることも重要です。企業が大学に直接求人を出しているものなど、求人サイトに掲載されていない仕事を見つけられる可能性があります。
参考:すぐ活用したい新卒採用法!大学に求人票を掲載する方法と応募増の3つのコツ/トルー
人脈やSNS
人脈を広げてビジネスに関する情報収集をしたり、SNSを通じて希望する職種の求人を見つけたりする方法もあります。在留外国人の多くはSNSで仕事探しをしていることもわかっており、給与の高い職種の求人を見つけられる可能性があるでしょう。
参考:仕事探しに使うメディア第1位はFacebook!在留外国人の仕事探しにおけるリアルな声を調査/訪日ラボ
外国人向け求人サイト
外国人向けの求人サイトを利用し、気になる求人があればお気に入りに保存することで、効率よく給与の高い職種を見つけられるでしょう。IT人材特化型グローバル環境求人サイトの『GitTap』では、「英語を使って仕事をしたい」「多国籍なメンバーと共に働きたい!」という希望を叶える「グローバル環境求人」が見つかります。
まずは新規登録をし、気になる求人があれば、「応募する」や「話を聞いてみたい」ボタンをクリックしましょう。求人担当者がカジュアルかつ丁寧に仕事の詳細を教えてくれます。プロフィールを充実させれば、企業からのスカウトも受けられる仕組みです。
外国人向け転職エージェント
外国人向け転職エージェントを活用して、仕事探しをする方法もおすすめです。外国人ITエンジニアの転職エージェント『G Talent』では、日本での就職や転職をIT専門のコンサルタントがサポートします。注目ベンチャーやグローバル企業の案件の中から、希望に合った会社を紹介しており、国籍問わずフェアな環境で働ける企業のIT求人を多数取り扱っています。
給与が高い職種を知って日本でキャリアを積み上げていこう!
日本企業にも、今回紹介通り給与が高い職種はたくさんあります。少しでも条件の良い企業を見つけるためにも、自身のスキルアップをはかり日本でキャリアを積み上げていきましょう。
日本で給与が高い仕事を探したい方は、外国人向け転職エージェント『G Talent』がおすすめです。200社以上の採用支援かつ、70ヶ国籍以上のエンジニアの転職支援実績があります。まずは無料登録から始めてみましょう。