データ × テクノロジーで、融資を中心とした金融の仕組みを変える!クレジットエンジン株式会社
G Talent/GitTapでは、グローバル人材の採用を通じて、多くの企業様を支援させていただいております。エンジニアの採用がますます困難になる中、注目されているのが「グローバル採用」です。しかし初めての取り組みで、なかなか導入まで踏み切れない企業様も多いのではないでしょうか。本特集では「グローバル採用の実情」や「活用のための取り組み」を、グローバル採用の先進企業にインタビュー。グローバル採用をご検討中の企業様に、ご参考いただければ幸いです。記念すべき十回目となる今回はクレジットエンジン株式会社 人事部の福田様にお話を伺います(これまでの記事はこちら) 「“かす”をかえる。“かりる”をかえる。」をミッションに掲げる オンライン融資のリーディングカンパニー ―貴社の事業内容について教えてください。 クレジットエンジンは、データとテクノロジーで金融の仕組みを変えるべく、「“かす”をかえる。“かりる”をかえる。」をミッションに掲げ、融資・債権管理業務のデジタル化サービスを提供するスタートアップです。オンラインレンディングプラットフォーム「CE Online Lending Platform」を主軸に事業を展開し、メガバンクをはじめとする金融機関や事業会社にご利用いただいています。この事業の発端となったのは、弊社代表の内山誓一郎が創業したLENDY株式会社が、2017年より提供をスタートした日本初のオンライン融資サービス「LENDY」です。自社で取得した貸金業ライセンスのもと、中小企業、個人事業主向けのサービスとして展開し、日本のオンライン融資を切り拓いてまいりました。LENDYを通じて培ってきた運用ノウハウや独自に開発したシステムを活用すれば、資金調達をもっとシンプルに行える仕組みを金融機関に提供できるのではないだろうか。そうした考えのもとに生まれたのが、CE Online Lending Platformです。2018年にサービス提供を開始して以来、当社が目指すのは、世の中のお金の流れを円滑にし、金融機関や事業者の方々がもっと手間なく、必要なときに必要なだけ資金調達できる、ストレスのない社会の実現です。融資をより手軽にご利用いただくことで、金融機関や事業会社との連携を強化し、受益者のさらなる拡大に尽力しています。 ―海外出身の社員を採用するきっかけは何だったのでしょうか? 現在、社員69名のうち約18%が海外出身メンバーで(2023/2時点)、日本のみならず、北米、南米、東〜東南アジアなど、出身国はさまざまです。職種でいうと、エンジニア・デザイナー・PMチームなど、それぞれ所属しています。社員約7人に1人が海外出身メンバーですが、創業当初より、海外出身社員の採用を強化していたわけではありません。スキルや経験など弊社が求める人材像と会社の文化や価値観にマッチする方であり、かつ弊社で働くことが、ご本人の描くキャリアパスの実現に資することができると判断した方を採用した結果、自然な流れで現在に至ったという感じです。ただ、海外出身メンバーの採用を円滑に進めてこられた背景には二つの要素があると思っています。一つは、2018年4月に入社した1人目の海外出身メンバーの存在です。この方とは、同年3月、弊社に投資してくださっているVCが、日本在住で求職中の外国人を対象に開催したキャリアフェアで出会いました。アメリカの西海岸を代表する名門大学を卒業した彼は、高い技術力と優れた日本語能力をあわせ持ち、中国語も堪能です。日本語に関しては、ビジネスの場で海外出身メンバーと日本人メンバーの仲介役になれるほど流暢に話します。金融業界は未経験でしたが、入社後、あらゆる知識を迅速に吸収しながら持ちうるスキルを活かし、半年足らずでオンラインレンディングシステムのさまざまな機能を作り上げるまでに大きく成長を遂げました。入社6年目の現在は、管理職として活躍してくれています。彼のように優秀なグローバルメンバーが入社してくれたことは、その後、海外出身メンバーの採用を進める上で大変心強かったです。候補者の方々との面接の際、「弊社では今、こんな方が活躍しているんですよ」と彼のことをお伝えすると、安心感を感じていただけた印象がありましたし、さらなる優秀な海外出身メンバーの採用につながる好循環も生まれています。もう一つは、海外出身メンバーの受け入れ体制がおのずと備わっていたことです。一例としては、言語面におけるサポートが挙げられます。現在、社内公用語は日本語なので、採用面接も日本語で行っていますが、言語レベルに関して一定の基準は設けていないため、候補者の中には日本語が堪能な方もいれば、あまり得意ではない方もいらっしゃいます。幸運にも、英語で意思疎通を行えるメンバーが採用側にいたことでした。代表の内山はアメリカでの留学経験があり、自身もしばらくカナダに在住していたので、候補者の方が日本語で理解しづらいことがあれば、必要に応じて英語での説明はもちろん、内定後の連絡を英語で行うことも可能です。候補者に合わせて柔軟に対応できることは、弊社の強みの一つであると言えると思います。言語を一例に挙げましたが、私たちが大切にしているのは、多様なバックグラウンドや価値観に歩み寄る姿勢です。「日本ではこうだから」と自分たちの常識で接するのではなく、「Our door is open.」のマインドで、まずはこちらから心のドアを開き、相手を理解しようとする気持ちで向き合うことを心がけています。 一番のメリットは、海外での事業展開において頼れる存在であること ―海外出身の社員を採用するメリットはどんな点にありますか?弊社は、東南アジアでの事業展開を視野に入れ、2021年2月にシンガポール支社を設立しました。グローバル向けウェブサイトの構築や、サービスをローカライズする上でも、やはり英語やタイ語などのネイティブの視点があるのとないのとでは表現や仕上がりが大きく違ってくることも実感しました。彼らの意見やアドバイスから得る学びも多く、事業への貢献も大きいように思います。また、弊社では海外出身の方を意識した人材採用を行ってきたのではなく、求めるスキルや企業文化が合致して入社した方が海外出身だったということになりますが、その結果として、多様性に富む職場環境が育まれていることも、大きなメリットの一つだと思います。 ―その逆に、苦労したことや大変だったことはありますか? 特に苦労や大変に感じたことはないのですが、海外出身の人材を採用する際、既存のメンバーが、十分なサポートを提供できる状態にあるかどうかについては、注意を払ってきました。例えば、進行中のプロジェクトがあって、数週間、数ヶ月先まで繁忙期が続くことが分かっている場合、既存のメンバーはそれぞれに担当する業務で忙しく、余裕がある状態とは言えません。この場合、どれだけ高いスキルや経験を備えていても、言語面でのサポートが必要な方を採用すると、メンバーには負担がかかってしまいますし、ご本人にも慣れない環境で心細い思いをさせてしまうことが想定されます。お互いが気持ちよく一緒に働くことができるよう、万全のサポート体制を備えた状態で受け入れることを常に心がけています。 優秀な海外出身メンバーのつながりが広がる好循環が生まれた ―海外出身の社員の採用後に得られた効果や変化について教えてください。 先にもお伝えしたように、大きな効果は、優秀な海外出身メンバーの存在がきっかけとなって、次の優秀な海外出身メンバーの採用につながっていることです。今年2月、タイ人の女性がPMとして入社したのですが、タイ出身の女性が在籍していることが、入社を決める理由の一つになったそうです。「母国の女性が活躍している職場は初めてです!」とのこと、既存メンバーのおかげで、また一人、新しい仲間が加わることを大変嬉しく思っています。 日本が好きで、この国で働きたいという強い想いのもと、入社に至った方が多く、日本人メンバーとはもちろんのこと、海外出身メンバー同士でも日本語での活発なコミュニケーションが行われています。現在、在籍している海外出身メンバーは日本語能力の高い方が多いですが、込み入った内容を話す時は英語に切り替えたり、高精度の翻訳ツールを使うなどして、意思疎通を図っています。 社員同士の交流を深めてもらえればと思い、コロナ禍でコミュニケーション支援制度を導入しました。金額に上限はあるのですが、コミュニケーションイベントを企画して、4人以上の参加者が集まれば、飲み物や料理の費用は弊社が負担するというものです。当初はオンラインでのランチ会や飲み会、ゲームを楽しむ会が中心でしたが、2022年以降はオフラインも対象とし、皇居ランやフットサル、ゴルフの打ちっぱなしなど、思い思いのイベントを楽しんでいます。 その一つに、英語だけ、中国語だけで会話をするSlackのチャンネルやランチ会があります。語学の習得に意欲的な日本人メンバーが、それぞれの言語を母語とする海外出身メンバーに教わりながら、親交を深められる場となっています。 また、ゲームやアニメが好きなメンバーも多く、最新情報をSlackで共有したり、一緒にイベントに出かけるなど、趣味を通じたコミュニケーションも活性化しており、チームを超えた社員同士のつながりが広がっています。 ―G Talentを導入いただいたご感想をお聞かせください。 G Talentとは2022年4月にご縁をいただいて以来、インフラエンジニア、フルスタックエンジニアなど、4名の海外出身エンジニアをご紹介いただき採用に至りました。複数の人材紹介エージェントとお付き合いさせていただいていますが、G Talentからご紹介いただく方は、面接までスムーズに進む確率が極めて高いです。 1年未満で、これだけ多くの優秀な人材を採用できたのは、コンサルタントの方が、弊社の事業内容や求める人材像について的確に把握し、候補者の方にしっかり伝えてくださっているからだと思います。人材の紹介から採用に至るまでのプロセスをきめ細やかにサポートしてくださるので、安心して取り組めますし、ありがたい限りです。 シンガポールを拠点とする海外事業が本格始動海外出身メンバーの活躍の場が広がることを願って ―今後の展望についてお聞かせください。今年から、シンガポール支社を拠点に、東南アジアでの事業を本格的に始動する予定です。現地の営業メンバーと連携を図りながら、新たなフィールドに進出していく中、日本本社の海外出身メンバーの活躍の場がさらに広がることを願っています。弊社に興味をお持ちいただける候補者の方いらっしゃれば、今後ともお力添えいただけますと幸いです。 ―最後に、外国籍人材の採用を検討されている企業の方にメッセージをお願いします。海外出身の社員を初めて採用する場合、言語や文化の違いなど、懸念されることは色々あると思いますが、相手のことを理解しようと歩み寄る気持ちがあれば、思うほど難しいことではないと、私たちは経験から学びました。最初の一歩を踏み出して、1人目の海外出身の社員を採用することで、必ず見えてくることがあると思います。良い点は次に活かし、改善するべきところがあれば改善し、一つずつ前向きに取り組んでいけば、優秀な人材が優秀な人材を引き寄せてくれる好循環がおき、新たな採用の選択肢が拓けるかもしれません。特に、海外進出を検討中の企業や、その可能性を探りたい企業にとって、海外出身メンバーは心強い存在になってくれると思いますので、思い切って採用されてみることをおすすめします。 インタビューを終えて 自社にマッチする人材を採用していた結果、自然と外国籍採用が進み、優秀な人材が優秀な人材を引き寄せてくれる好循環がおきているクレジットエンジン株式会社。組織の中長期的な成長のために、外国籍人材採用を検討している企業様は、ぜひ本記事をご参考いただければ幸いです。G Talent/GitTapでは、企業様のグローバル人材採用をご支援しております。各サービスの詳細は、下記バナーからご覧いただけます。またエンジニア採用の悩み、グローバル採用のコツなどございましたら、お気軽にご相談ください。